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千葉県の廃車手続き|冠水車の扱いと登録事業者2,331件・還付の起点

千葉県
スクラップヤードに並ぶ廃車のイメージ
写真は廃車のイメージで、本文で紹介している事業者とは関係ありません。イメージ写真:K / Pexels

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千葉県は37市16町1村の54市町村で構成され、人口は6,313,748人、世帯数は3,142,540世帯です(総務省 住民基本台帳、令和8年1月1日現在)。首都圏の住宅地から房総の町村まで環境の幅が広く、車を手放すときに頼れる事業者の数も地域差が大きい県です。ここでは県全体の事情を整理し、市町村ごとの事業者数は各ページにまとめました。

令和8年8月千葉豪雨で冠水した車をどうするか

2026年8月13日から14日にかけて県内で記録的な大雨となり、気象庁は8月14日14時00分にこれを「令和8年8月千葉豪雨」と名付けました(国土交通省「令和8年8月千葉豪雨による被害状況等について(第6報)」2026年8月17日10時現在)。道路のアンダーパスなどで車が水に浸かる被害が各地で起きています。災害救助法は千葉市・船橋市を含む25市町に適用されました(総務省千葉行政監視行政相談センター「被災された方への生活支援 窓口案内」令和8年8月14日 第1版)。ここでは、水に浸かった車を手放すまでに関わる手続きを順に整理します。

まず、自分でエンジンをかけないでください。国土交通省は浸水・冠水被害を受けた車両について「感電事故や、電気系統のショート等による車両火災が発生するおそれがあります」としたうえで、「自分でエンジンをかけない」「使用したい場合には、お買い求めの販売店もしくは、最寄りの整備工場にご相談下さい」「バッテリーのマイナス側のターミナルを外して下さい」と案内しています。ハイブリッド車と電気自動車は高電圧のバッテリーを積んでいるため「むやみに触らないで下さい」とされています。外から見て無事そうでも同じ扱いです。動かして確かめようとしないでください。

次に証明書です。ここは間違えやすいところで、車は「罹災証明書」ではなく「被災証明書」です。罹災証明書は住家の被害の程度を証明するもので、自動車など住家以外が被災した場合は被災証明書を申請することになります。申請には罹災(被災)証明願、身分証明書の写し(運転免許証、マイナンバーカードなど)、被災現場の写真(被災物全体の写真と、被害箇所が分かる写真)が必要です。窓口は市町村ごとに違い、税務部門が受けるところと危機管理・防災部門が受けるところに分かれます。担当課と直通電話は各市町村のページに載せました。呼び方も市によって違い、柏市は「被災届出証明書」、船橋市は「被災(届出)証明書」という名称を使っています。電話をかけるときは、住家ではなく車が被災したと伝えれば必要な様式を案内してもらえます。

県内の被害は広い範囲に及んでいます。千葉県防災危機管理部「令和8年8月千葉豪雨に係る被害状況等について」(令和8年8月25日15時30分発表(第20報)・暫定値)によると、住家被害は全壊3棟、半壊302棟、一部破損87棟、床上浸水2,218棟、床下浸水1,987棟です。床上浸水の棟数が多いのは千葉市840棟、八千代市371棟、大網白里市236棟、鎌ケ谷市142棟、市川市67棟の順です。お住まいの市町村の棟数は各ページに載せています。

税では、国税の特別措置に「被災自動車に係る自動車重量税の還付」が入っています。窓口はお住まいを管轄する税務署です。自動車税種別割のほうは災害時の特例ではなく、下で説明する通常の抹消登録による月割の扱いになります。保険は契約している損害保険会社に問い合わせます。契約先が分からなくなった場合は、日本損害保険協会の自然災害等損保契約照会センター(0120-501-331、平日9時15分~17時)で照会できます。

手続きをする窓口自体も動いていました。千葉運輸支局の自動車検査場は第11報(2026年8月23日10時現在)まで「1コースを閉鎖」と記載されていましたが、第12報(2026年8月25日10時現在)ではこの記載が無くなっています。放置車両も減りました。8月19日17時時点では県内に合計302台(国管理道路28台、県管理道路47台、県内市町村227台)が残っていましたが、国・県・千葉市が管理する道路では路肩に残る被災車両を含めて8月22日に撤去が完了し、その他の市町に残るのは5台で、全て所有者が判明しています(8月24日17時現在)。抹消登録の日が還付の起点になる県では、窓口の混み具合がそのまま戻る額に効いてきます(出典:国土交通省「令和8年8月千葉豪雨による被害状況等について」第11報・第12報)。

直さずに手放すと決めた場合は、動かない車をその場から引き取る廃車買取業者が選択肢になります。当サイトが掲載している2社のうち、ハイシャルは公式サイトで「ハイシャルでは水没してしまった車でも、0円以上の買取保証をしています」「レッカー費用など含め、廃車にかかる費用はすべて無料です」と案内しています(2026年8月17日確認)。カーネクストも冠水車・水没車の買取に対応するとしています。ただし実際にいくらになるかは車種と状態で変わります。金額は見積もりで確認してください。

登録・許可事業者は2,331件

自動車リサイクル法では、廃車にする車は登録・許可を受けた事業者を通して処理することになっています。千葉県が公表している名簿によると、県内の登録・許可は引取業が1,389件、フロン類回収業が590件、解体業が327件、破砕業が25件です(千葉県「使用済自動車の再資源化等に関する法律に基づく登録・許可業者一覧」令和8年4月1日現在)。名簿は事業所(営業所)ごとに1行なので、これは事業所単位の件数です。千葉県はこの名簿をオープンデータとして公開しており、エクセル形式でも取得できます。

件数の開きは役割の違いによるものです。引取業者は最終所有者から車を引き取る入口で、整備工場や販売店が登録している例が多く、県内に広く分布しています。解体業は許可制で件数が絞られ、解体業者がいるのは県内の37市町村にとどまります。住んでいる市町村に引取業者はいても解体業者はいない、という状態はごく普通に起こります。

その場合でも手続きは進みます。引取業者が引き取ったあと、解体は市外の事業者に回るだけです。ただし引き渡してから抹消登録が終わるまでに日数がかかることがあり、これが次に述べる税の扱いに直結します。

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政令市・中核市は市が別に所管している

ひとつ注意点があります。この名簿は千葉県知事が登録・許可した事業者のものです。千葉市・船橋市・柏市は保健所設置市として市が自前で登録・許可を所管しているため、県の名簿には市内の事業者がすべて載るとは限りません。この3市にお住まいの場合は、市が公表している名簿のほうをご確認ください。当サイトでは、この3市については各市の名簿から件数を数え直しました。引取業は千葉市237件、柏市98件、船橋市76件です。フロン類回収業は千葉市85件・柏市38件・船橋市10件、解体業は千葉市52件・柏市24件、破砕業は千葉市6件・柏市3件で、船橋市は解体業と破砕業を1つの一覧にまとめており5件です(千葉市・船橋市は令和8年4月1日現在、柏市は令和8年7月1日現在。いずれも事業所単位)。船橋市はフロン類回収業が10件しかなく、引取業76件との差が県内でも目立ちます。カーエアコンのフロン回収を伴う廃車では、引取業者がどこへ回すかを聞いておくと段取りが読めます。

還付が始まるのは「引き渡した日」ではない

ここが実務でいちばん誤解の多いところです。千葉県は、年度の途中(4月から翌年2月)に抹消登録をした場合、抹消登録をした月の翌月から月割で自動車税を減額し、1年分を納付済みなら差額を還付するとしています。県の例示では、7月1日から7月31日までに抹消登録した場合、4月から7月までが課税となり、8月から翌年3月分の8か月分が減額されます。

そのうえで県は次のように注意しています。「抹消登録の日とは業者等に自動車を引き渡した日ではなく、運輸支局又は自動車検査登録事務所で抹消登録した日となります。廃車手続を業者等に依頼している場合は、自動車を引き渡してもすぐに抹消登録されるとは限りませんので、抹消登録の日を依頼した業者等に確認してください」(千葉県 税務課)。

つまり車を渡した時点では税は止まりません。月末に引き渡して抹消登録が翌月にずれれば、その1か月分は戻らない計算になります。なお名義変更(移転登録)の場合は月割による還付はありません。

軽自動車には月割がない

普通車と違い、軽自動車税種別割には月割の制度がありません。4月1日時点の所有者に1年分が課され、年度の途中で手放しても戻らない扱いです。年度替わりをまたぐかどうかで負担が変わるため、手放すと決めているなら3月中に手続きを終えられるかが分かれ目になります。申告先は市町村なので、お住まいの市町村の窓口をご確認ください。

まとめ

千葉県では、①引取業者は身近にいても解体業者は37市町村に限られること、②還付の起点は引き渡した日ではなく抹消登録の日であること、③軽自動車には月割がないこと、の3点を押さえておけば大きく外しません。市町村ごとの事業者数は各ページにまとめています。記載は2026年8月時点の千葉県および総務省の公表資料にもとづきます。手続きの前に最新の情報をご確認ください。

契約内容に不安があるときは、消費者ホットライン「188」で最寄りの消費生活センターに相談できます。

千葉県の自動車リサイクル法 登録・許可事業者

千葉県「使用済自動車の再資源化等に関する法律に基づく登録・許可業者一覧」令和8年4月1日現在より集計。千葉市・船橋市・柏市は市が別に所管しているため、市内の事業者がすべて含まれるとは限りません。

データを表で見る
引取業者1,389件
フロン類回収業者590件
解体業者327件
破砕業者25件

県名簿に載らない3市の引取業者数(事業所単位)

千葉市「引取業者名簿」令和8年4月1日現在、船橋市「自動車リサイクル法 引取業者一覧」令和8年4月1日現在、柏市「引取業者名簿」令和8年7月1日現在より集計。3市は保健所設置市として市が登録・許可を所管しており、千葉県の名簿には載りません。

データを表で見る
千葉市237件
柏市98件
船橋市76件
千葉県の廃車手続き|冠水車の扱いと登録事業者2,331件・還付の起点の図解
千葉県の廃車手続き|冠水車の扱いと登録事業者2,331件・還付の起点の図解

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